福島市も連日の猛暑日ですね。
体調管理には充分気をつけてお過ごしください。
なるこのでございます。
昨日はここ数年ずっと行きたいと思っていた福島県昭和村で行われている「からむし織の里フェア」に出かけて参りました。
からむしとは、苧麻と呼ばれているイラクサ科の宿根草で、越後上布や小地谷縮の原料です。
そんな上質の物作りを一度拝見したいと思っておりました。
同じ福島県にある福島市の自宅から、休憩を挟みながらクルマで3時間と少し掛かりました。
先月にも会津方面に出かけ、生まれてからずっと福島県に住んでいるにもかかわらず、初めて只見川を見たばかりでもう早2回目の只見川を見つつのドライブでした。
その只見川からもっと奥に昭和村はありました。
奥に行くにつれ冬の大変さは容易に考えられますね。
このイベントで楽しみしていたのは「からむし畑とかすみ草畑の見学会」です。
その前に少し時間がありましたので織姫交流館の方で地機織や実際のからむし織の着物や帯を拝見しました。
うっとりとしていると、見学会のバスの出発時間が!
バスの中では村役場の方と村長自ら案内をしていただきました。
その中で戊辰戦争の話もされてました。
会津の降伏を分からず、昭和村の方まで逃げ、更には官軍も追ってきたとのこと。
今年、戊辰戦争から150年、昭和村にまで戊辰戦争の話があるとは知りませんでした。
からむし畑に到着です。
この畑で1アールの面積で、800匁収穫できるそうです。
200匁で着物1反分なのでこの畑で4反分。
越後上布や小地谷縮にできる上質な物は全てではなく、選別されるそうです。
茅で囲っているのは風対策、風で倒れると繊維が片方が厚くなり、片方が薄くなるからとおっしゃってました。
この茅も削ぎ落した葉も畑に返して畑をふかふかにしていくそうです。
無駄がない、リサイクルですね。
刈り取られたからむしは陰苧(かげそ)と親苧(おやそ)に分けられます。
陰苧は小指くらいの茎のもので上質、それ以上太くなると親苧で、帽子など小物を作るそうです。
その他にワタクシというものがあり、それはお子さんが剥いだものなどで小遣い稼ぎになったみたいです。
刈り取りから剥ぎまでお父さんのお仕事で、からむしを引いて繊維を取りだし作業からはお母さんのお仕事となっているようです。
お父さんは、お母さんの一日分の仕事分だけを刈り取ります。
一度にたくさんの刈り取りはできないとのこと、阿吽の呼吸で行っています。
この束が100匁です。この束が2つで1反の着物になります。
からむし工芸博物館には、他の産地のからむしとの比較ができるのですが、昭和村のからむしはとても柔らかい感触で上質だということがわかりました。
昭和村には織姫という、からむしの栽培から織りまで約11カ月間、若者がからむしの技術を学ぶ制度があります。
この制度を知ったのは2年前。
すでに若者ではない私。
体験したかったな。
昭和村ではかすみ草の出荷量は全国一で、かすみ草の畑に興味がある方にもお手伝いをしてくれるそうです。
昭和村の取り組みにも魅せられました。
想像以上に勉強になった一日でした。
昭和村のみなさん、ありがとうございました。
なるこの
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